デュエットなど、非常に高度な歌を歌うことで知られるテナガザル。
そのテナガザルの言葉の解読に、イギリスの研究チームが成功したことが明らかになりました。
短い叫びに注目
テナガザルは、東南アジアの熱帯雨林などの樹冠に生息する類人猿。
そのテナガザルの言葉の解読に成功したのは、イギリスのダラム大学の教授をリーダーとした研究チームです。
研究チームは今回、よく知られる歌ではなく、短い叫びに注目しました。
テナガザルの歌には、求愛や家族間の絆の確認、縄張りの主張などの意味合いがあると考えられてきました。
では、短い叫びにはどのような意味があるのか、それを検証しようとしたのです。
450以上も
研究チームは数年前からタイ北部に生息するシロテナガザルの観察、調査を行いました。
その結果、そこに生息するシロテナガザルが、歌以外に、短い叫びを使ってコミュニケーションをとっていることが判明したのです。
チームは、録音した叫びをコンピューターによる分析にかけました。
すると、叫び、ささやき、つぶやきに、状況に応じた450以上もの区別が見受けられたのです。
歌以外の短い叫びにも細かい意味が見受けられるということが検証されたわけです。
最後に
研究者によりますと、将来的にはこのテナガザルの言語を糸口に、人間のコミュニケーションの進化の過程を明らかにしていくとのことです。